構成内容の情報を取得する
「
Apple Remote Desktop
」を使うと、クライアントコンピュータの属性を表すデータを取得し、
そのデータに基づいてレポートを生成できます。
データを取得する頻度、取得するデータ、調べるコンピュータを指定します。最新の情報が必要
な場合は、レポートの生成直前にデータを収集できます。または、
「
Apple Remote Desktop
」に
よる定期的なデータ収集を予約し、そのデータを組み込み
SQL
(構造化照会言語)データベース
に格納して、必要に応じて使うことができます。
第
1
章
Apple Remote Desktop
を使用する
19
ローカルの管理用コンピュータ上や、
Apple Remote Desktop
管理用ソフトウェアがインストー
ルされて常に実行されているサーバ上など、データベースを置く場所を指定できるため、継続的
にデータを取得することもできます。
「
Apple Remote Desktop
」では、収集したデータを使って、ユーザの仕様に合わせたレポート
を生成します。
ファイル検索レポート
クライアントシステムの特定のファイルやフォルダを検索し、インストールされているアプリ
ケーションを調べるときは、ファイル検索レポートを使います。
ファイル検索レポートでは、使用中の特定のアプリケーションのコピー数を調べることができる
ため、使用許諾契約に違反しないようにするのに役立ちます。
Spotlight
によるファイル検索
Tiger
および
Leopard
クライアントシステムの特定のファイルやフォルダを検索するときは、
Spotlight
検索レポートを使います。レポート内の情報は、検索に一致するファイルがクライア
ントシステムで変更されるとアップデートされます。
Xserve
クラスタノード
マーケティング部
エンジニアリング部
管理用
コンピュータ
Mac OS X Server
ARD SQL
データベース
ARD SQL
データベース
SQL
ツール
20
第
1
章
Apple Remote Desktop
を使用する
ソフトウェアバージョンレポート
すべてのユーザがシステムに適した最新バージョンのアプリケーションを使っていることを確
認するときは、ソフトウェア・バージョン・レポートを使います。
ソフトウェア差分レポート
古い、標準でない、または受け入れられないバージョンのアプリケーションを検出するときは、
ソフトウェア差分レポートを使います。また、インストールすべきでないアプリケーションを
ユーザがインストールしていないかどうか調べることもできます。
システム概要レポート
システム概要レポートは、クライアントコンピュータのさまざまな特徴を明らかにします。この
レポートを使うと、クライアントの
AirMac
設定、コンピュータやディスプレイの特性、装置、
ネットワーク設定、システム環境設定、プリンタリスト、および重要なソフトウェア属性に関す
る情報を調べることができます。
このレポートには多くの使いかたがあります。たとえば、新しいソフトウェアをインストールす
る前に問題の特定やシステム設定の確認を行ったり、特定のラボ内にある特定の種類の装置(た
とえばスキャナ)の数を調べたりすることができます。
ハードウェアに関するレポート
記憶装置、
FireWire
装置、
USB
装置、ネットワークインターフェイス、メモリ、拡張カードな
ど、クライアントコンピュータで使われる特定のハードウェアに関する詳細を提供するレポート
もいくつかあります。
これらのレポートは、たとえば、メモリの追加が必要なコンピュータ、最速のプロセッサを搭載
しているコンピュータ、特定のディスクの空き容量などを調べるときに使います。
第
1
章
Apple Remote Desktop
を使用する
21
管理設定レポート
各クライアントコンピュータの「システム環境設定」の「共有」パネルで有効または無効になっ
ている
Apple Remote Desktop
管理者権限を調べるときは、管理設定レポートを使います。
ユーザ履歴レポート
クライアントにログインしているユーザ、ログインした方法、およびログインしている時間を表
示するときは、ユーザ履歴レポートを使います。
アプリケーション使用状況レポート
クライアントコンピュータ上で実行されているアプリケーション、およびそれらのアプリケー
ションを実行したユーザを調べるときは、アプリケーション使用状況レポートを使います。
ネットワークテストレポート
ネットワーク・テスト・レポートは、管理用コンピュータとクライアントコンピュータの間の通
信を測定したり問題を解決したりするのに役立ちます。ネットワーク・インターフェイス・レ
ポートも、ネットワークハードウェアの問題を解決するのに役立つことがあります。
このレポートは、
「
Apple Remote Desktop
」に影響を与える可能性のあるネットワーク通信の
問題の原因を特定するのに役立ちます。たとえば、管理用コンピュータから特定のクライアント
コンピュータにコピーできない項目がある場合、そのクライアントコンピュータとの接続に問題
があることが分かることがあります。この情報を使えば、特定のケーブルやハブの問題を特定す
るのに役立ちます。
独自のレポートを生成する
Apple Remote Desktop
データベースは標準的な
SQL
形式なので、好きな
SQL
スクリプトを
使って、収集したデータを照会、並べ替え、および分析することもできます。また、データを
データベースからファイルに書き出せるので、表計算アプリケーションなどの別のプログラムに
読み込んで確認することができます。
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第
1
章
Apple Remote Desktop
を使用する